(Amazon)
乃木坂46のメンバーが主演を務める「乃木坂46×最恐都市伝説」シリーズ第1弾。
先に断っておくと、万人にとってこの高評価はきっとあてにならないだろうが、どうしようもなく好きなもので仕方がない。
知らない人から来たメールのリンクを踏むと、ニコ生的な動画サイトに飛ばされ、そこには自分の家の方向に向かってくる赤い女が……という怪異。作中で「ニコ生みたいな」って言ったのは笑った。
作中に「新歓でホラー映画を作成する」という映像サークルに主人公の女子大生が所属していて、なかなかノリノリなホラー映画作成トークをしている。楽しそうだなこいつら……(羨ましい)。
ホラー映画としてはかなり微妙で、赤い服の女が断ちハサミを持って襲い掛かってくるというのが恐怖演出のほとんど。歩きながらシャキシャキと音を立てるのでクロックタワー感が強い。そのパートにしても全体の半分以下。そもそもにして、見て数分で理由はわかるが、「実況中継」を扱う必要がないし、ハサミにも赤い服にも深い意味がない(もっとも本作のやりたいこととしては、「深い意味がない」というのに意味がある部分もあると思う)。
でホラーは、ともかく!
高評価の理由はそこではない。この作品は、とんでもないほどの百合作品なのである。
浪人している同じ高校の友人が主人公と公園で合う際、この友人がまるで恋人と再会したかのような挙動で抱きつくあたりで「これは……?」となり、そのあと
同じベッドで寝ているシーンで確信した。
本作は過去のある出来事から共依存の関係になっているこの二人の片方が、一足先に入学した大学で新たな人間関係を築いていき……というものを本編といってもいいほど、大きく時間を割いている。ホラー要素が少ないのもこの為で、「赤い服の怪異」もこの関係を際立たせる舞台装置程度の扱いにしかなっていない。
更にこの浪人している女の子の方、リスカ痕があったりとメンタルが不安定なのだけど、その雰囲気というか挙動はかなり上手くてよかった。そんな彼女の元から主人公は自立していき……という、胃の痛くなるようなタイプの百合作品が好きな人にオススメしたい。
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「虚構であるはずの都市伝説」を元にした風貌で事件を起こそうとしたら、その都市伝説が実体化したという、ある種の『卵か鶏か』みたいな問題になっている。
また、ラストで赤い女が消えたのは、多分友人が死んだからで、その後に走っている赤い服の女が現れていることを示唆しているのは、『襲われたことを大学の友人が誰かに語った』ことから「都市伝説」として成立してしまったという意味だろうか。
死びとの恋わずらい
(2000年公開 渋谷和行監督) ★★★☆☆
《2015-08-14》
母と共に生まれ故郷の街に戻ってきた高校生の深田みどり。転校先のクラスに幼なじみの龍介がいて、二人は再会を喜び合う。そんなみどりだったが、毎夜正体不明の悪夢にうなされるようになる。時を同じくして、学校では辻占いなる占いが元で女子生徒が奇怪な自殺を遂げる……。
(allcinema ONLINE)
伊藤潤二の漫画原作を映画化したもの。
松田龍平がいかにも伊藤潤二の書く絵っぽい役柄を演じている。
音楽はかなり良い。サントラがあれば欲しいレベル。
しかし映画本編は……というと、やや単調。セピア色の町並みだったりは綺麗ではあるものの、三十分過ぎるあたりまで延々と中学生日記みたいな芝居を見せられる。ホラー要素もほとんど無くて、強いて挙げるなら母親のあたりが伊藤潤二っぽくてよいくらい。
中盤に入るとひとり人が死ぬが、それでも相変わらずゆるゆるとしか話が進まない。不気味な描写は増えていくものの、やや淡々としている。
3分の2過ぎたあたりから、ようやく物語が進み始める。この辺りからはテンポよく見られるようになる。ここからの巻き返しがなかなかすごい。伏線こそ少ないものの、インパクトのある展開を見せる。
やや無茶苦茶なオチや全体的な整合性のなさがマイナス点ではあるものの、ある種の人には偏愛的な作品になるかもしれない。(個人的には好きなオチではあるものの、勧めはしない)
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実は母も子も、精神病棟から逃げ出したというオチ。母は行方不明になった男児の母親。主人公の気が狂ったのは、目の前で誘拐犯の焼身自殺を目撃したのと、幼馴染みの男児の死体(直接見てはいないが)を発見したことが原因。
このネタ自体はいいものの、では学校で起こっていたいろいろなことはなんだったのかというツッコミがはいる。
呪報2405 ワタシが死ぬ理由 劇場版
(2013年公開 瑠東東一郎監督) ★★★★☆
《2017-07-17》
暗いニュースの裏側に潜む恐怖の真実を描いた本格ホラードラマの劇場版。ニュースキャスター・玲花は突然頭痛に襲われ、気が付けば病院に。次第に、この病院に隠された秘密が明らかになる。
(Amazon)
病室で首を吊る女。テレビでは延々と、ニュースの映像が流れている。呪いの言葉が何度も何度も執拗に書かれた遺書。……そんなホラー好きが小躍りしそうな映像から始まる、元AKB48の増田有華主演の映画。もともとは本シリーズ、一話完結の連ドラの劇場版だったらしい。テーマソングはドラマ版と同じく「赤い公園」が担当。
「霊的存在に襲われ、目覚めると謎の病室に縛られている」という大枠の謎の求心力はなかなかのもの。この設定から出てくる空気の狂気度が高い。またホラーシーンはなかなかに怖く、表現方法もバラエティ豊かで楽しませてくれる(特に病院のシーンで、画面の暗さを上手く使った演出が本当に上手い)。
主人公が病院に入れられたことについてのやや拍子抜けな処理の仕方だったり雑な点や、謎解きへかかる後半で失速してしまうのが難ではあるが、画面作りの恐怖度が高くホラー映画としては高評価。作中の「とある女性」の追い詰め方もなかなか悪意が高くて楽しめた。
少女惨殺 -スワンズソング-
(2002年公開 笹木望監督) ★★★★☆
《2017-07-04》
誘拐殺人事件によって妹を失った美奈は、安らかな暮らしを望み、母と共に遠い田舎へと移り住むが…。喉に刺された傘、剥ぎ落とされた顔、くり貫かれた眼球など、残酷な惨殺シーンが満載。
(DMM レンタル)
世界に怨嗟を綴ったノートを遺し、屋上から手繋ぎ飛び降りる二人の少女。しかし片方は死に、片方は生き残ってしまった。
……誘拐された少女が、黄色いレインコートに包まれた惨殺死体で発見される。その報を受けた母親の動転が恐ろしい。ここに限らす、見えないどこかのネジが外れてしまったような登場人物たちの静かな表情が本当に怖い。
惨殺された少女の遺族の母子は、遠くの地に引っ越したが、そこでも黄色いレインコートにまつわる少女の殺害事件が起こり始める。
パッケージやタイトルこそこんなだが、殺害シーン以外は何か派手さがあるわけではない。むしろ逆、淡々としてすらいる。しかしそれが逆に、常に不安さが募らせることに成功している。
一方で殺害のシーンでは、タイトルに恥じずかなりエグい殺され方をする。殺し方もバラエティ豊かで、その方向性を期待して見るのもよい。
全体に仄めかされる悪意、理由もタイミングもわからない虐殺、どこか狂った人々、常に行き止まりのような陰鬱な空気、虐殺される少女……どれかに琴線に触れたならば、おそらく楽しめるだろう。
だがミステリとホラーの境界を行ったり来たりするような作品なので、明確な解を求めるひとには向かないかもしれない。地味に結構な数、破綻している部分や、よくわからないシーンが存在する。ただそういう曖昧な物語が好きな人には、偏愛の一本にすらなりうるかもしれない。
どうしても作られた年代故の古臭さはあるが、それも今では逆に気味悪さに貢献しているのも面白い。良作。
なおAmazonにはVHS版しかデータがなかったが、DVDもある。
ジョーカーゲーム
(2012年公開 渡邊貴文監督) ★☆☆☆☆
《2015-08-07》
不条理な運命に翻弄される少年少女たちの姿を描くサバイバルサスペンス。日本児童のIQ低下を憂う政府が施行した「義務教育延長法」により、ある合宿が行われることに。それはクラス全員で“ババヌキ”をするというもので…
(キネマ旬報社)
ルールは単純なババ抜き。特殊なルールとして、手持ちのカードを他人に全て委託する「契約システム」、契約システムで委託した相手が敗北した場合、連帯責任で全員「敗北」にされる。また時間内までに教室に入らなかったり、カードを破棄・破損した場合「失格」になる。
文化系バトルロワイアルといったところ。謎の転校生が来てたあたりも、バトルロワイアルっぽい。
いきなりババを持ってしまう主人公。
ゲームはひどく地味。誰でも知っているゲームを元にしているのは好印象だけど、元々派手なゲームになりえないのが残念。
「敗北」の場合矯正施設、「失格」の場合は殺害されるのだが、殺害シーンもほとんど映さずキャーキャー騒ぐクラスメイトを流しているだけ。殴っているシーンも、「笑ってはいけない」の罰ゲームにしか見えない。
……というわけで、キャッチコピーに「死を賭けた『ババヌキ』」とあるが、負けたからといって死ぬわけではない。この時点でキャッチコピーに偽りありだ。
そして失格者の人数が増えたからとかいう謎の理由で四日しかないうちの二日目のゲームが丸々中止になる。これも早速ネタ切れになったようにしか見えない。
「契約システム」に関しても、手札の枚数が増えることは組み合わせの数も増えることであるから、デメリットはほとんど運で、メリットの方が比重が大きくなっているのがダメ。
主人公がすごい観察眼を持ってるかのように描かれているが、誰だって見りゃわかることをかっこ良く言ってるだけである。それでいて主人公の出番がほとんどないため、行動の意図もよくわからない。
根本的に先が読めてしまうのもサスペンス要素がほとんどない。ラストも何やってんだっていう終わり方をする。
北原里英のファンくらいしか楽しめないのではないだろうか。エンディングの音楽はカッコ良かった。
ジョーカーゲーム ~脱出~
(2013年公開 芦塚慎太郎監督) ★★☆☆☆
《2015-08-07》
日本児童の学力低下を食い止める法案「義務教育延長法」によって、生徒それぞれが命をかけて行った「ババヌキ」。その死のゲームに敗北を喫した7名の少女たちが「矯正施設」に送られた。そこで待ち受けていたのは、新たな試練「死の脱出ゲーム」。彼女たちは悪夢のような死の連鎖から逃れることができるのか?
(Amazon)
前作でババ抜きに敗北したプレイヤーのその後を描く。設定と一部登場人物を除き、新しく主人公が設定されている。
主人公の少女は矯正施設に入れられて三ヶ月経っている。矯正施設は予想と反して明るく、健康的なものであった。しかし健康診断後に意識を失い、目を覚ますと廃墟のような場所に運ばれていた。
今回はババ抜きではなく、いわゆる脱出ゲームをテーマにしている。物語の2/3が一部屋で消費されるため、ある種のワンシチュエーションものと言える。
ルールは二時間以内に部屋を抜けだせというもの。各プレイヤーにアイテムが与えられ、それを使って部屋から脱出する。どのアイテムも、一見どう扱うのか分からない。
今回は前作と違いもう後がなく、緊張感があって楽しめる。正真正銘命を賭けたゲームである。処分の方法も前回と比較して陰惨なものになっており、サスペンス要素も高くなっている
また中盤で謎解きの要素・キャラクターの説明・プレイヤーの疑心暗鬼を起こすという三つのことを一度に行なっていて好印象。
淡々と進められることがやや難だが、その分テンポもよくキャラも立っていて前作よりは全然勧められる代物になっている。(とはいえ、ある人物の行動理由に前作がちょっと関わってくるので、本作だけ見るのもどうなのかと思うのだが)
女子高生ミステリーサークル 身代わり人形アリア
(2011年公開 MizuneT監督) ☆☆☆☆☆
《2015-09-03》
「山田花子」という本名を持つ4人の女子高生。オカルト好きな彼女たちは「女子高生ミステリーサークル」という魔術グループを結成している。全員学校にも行かず、藁人形やタロットカードにコックリさん…色んな呪術をゲーム感覚で楽しんでいた。そんなある日、「未来占い」という夢占いを試したところ、謎の池のほとりで4人のうちの誰かが死ぬ、という悪夢を見てしまう。4人の山田花子はレクターというサイバー呪術師に助けを求め、「身代わり」という禁断の魔術を敢行することになるのだが…。
ホラーだと思ったら、N◯Kの青春ドラマだったでござる。あとこの監督、異なる作品でも同じBGM使いすぎ。なぜか日本の映画なのに吹き替え(察しろってことか)。
もうすべてに関してゆるゆるで、学生の自主制作映画レベル。なんかしらないけどメンヘラ電波女子高生が集まって、未来を見る占いをして、殺される未来が見えてしまい、それをどうしようという話なのだが、タイトルからしてそれはもう「身代わり人形」しかないだろ。しかもその手段が「ひとりかくれんぼ」とほぼ同一の手段。ゴシックって言ってるのに、劇中で遊ぶ遊びが日本の童歌……。
後半になったらなったで、こんどは何がやりたいのかすらわからなくなる。ホラー描写もほとんどなく、変に悪酔いしそうになるだけの無茶苦茶なカメラワーク。
いわゆるアイドルのプロモーション的な意味合いなのかなと思っていれば吹き替えだし、もうどうしたいのかわけがわからない。
そして一番恐ろしいのはジャケット写真と、「これが劇場公開作品」であるということ。ゴシックとは、ホラーとは、映画とは……様々なことを考えさせられる作品。
女子大生怪奇倶楽部
(2012年公開 田代尚也監督) ★★★☆☆
《2015-07-27》
S女子大学の映像サークルが怪奇事件の取材を行っていた。しかし、そのレポーターが突如失踪し、テープだけが残った。ここに映った狂気的なまでに恐怖な映像は、一体何なんだろうか?今まで見た事がない、恐怖映像の数々。 これ以上のありえない恐ろしい映像はどこで観られるか、誰か教えて下さい!
(Amazon)
一編が10分程度のショートストーリー集。実録ドキュメンタリータッチで描かれる。しかし「実際の映像をご覧いただこう」といいつつ、完全にカメラワークされたドラマなのがホラーとしてはダメ。なんでそんな映像があるんだって感じ。
本作の見どころは、ホラーの間に挟まれるシュールなギャグである。流行りの「けいおん!」や紅の豚のパロディ、アホなセリフ回しなどがかなりの頻度で差し込まれる。
ちょくちょくカメラの奥に映り込む謎の人物もチェックどころである。
しかし内容自体はチープ(わざとそう作っているきらいがある)だし、ホラー映画としての体裁も『ほとんど』整っていない。ホラーやストーリーを期待すると爆死する。個人的にはかなり好きな類ではあるし評価するが、他人にはまず勧めづらい代物である……。
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怪奇!ストーカー幽霊
毒霧がファンサービスの「ゆいぷる」なる謎の電波ネコミミアイドルの滑舌が悪いのが致命的。
あざとくバナナを咥えるゆいぷる。ゆいぷるの背後に浮かぶ佐村河内の霊は唖然である。
地獄!体育会系けいおん
ミスるたびに罰ゲームをやらされる大学の軽音部員の話。どんどん過激化していく。ただのスプラッタ。
驚愕!墓場で運動会
ストレッチするタンクトップの男たちはシュール過ぎる。
異常!飛び降り外人美少女
テンションの高い外人美少女が飛び降りるシーンは美しかった。
恐怖!人喰いザリガニ
ザリガニのハサミが無駄にリアル。
絶叫!腐った女たち
部長のキャラが立ちすぎててやばい。ちょっとびっくりした。
非情!殺人野球拳
もはやなんでこんな映像が残ってるのかわからない。そしてレズ率の高さ。これはひどい(笑)
No More!映画泥棒
レンタルしてる側からすれば耳が痛い!!
これは強烈な皮肉。本編で一番真面目に作ってある。
女優霊
(1996年公開 中田秀夫監督) ★★★★☆
《2017-06-29》
映画監督・村井はカメラテストの映像に見知らぬ女優が写っていることに気付く。その後、撮影現に奇怪な出来事が次々と起こり始め…。
(キネマ旬報社)
のちに「リング」の指揮を執ることになる中田秀夫による、Jホラーの方向性を決定づけたとも言える作品。説明をしなくてもよいくらいの有名作であるし、本作で使われている手法は、「リング」でも見ることになる。
「近代邦画ホラー映画の礎」の名に恥じず、怖がらせるところではしっかりと怖がらせてくれはする。フィルムに残された奇妙な映像や、ピントの合わない白い服を着た女は本当に気味が悪い。アベレージは高い……のだけど。
本作で怖がらなかった人を驚かせようという意気込みで、後に「リング」に至ったという経緯もあり、(因果関係が逆転してしまっているが)「リング」以降に見てしまっても肩透かし気味になってしまう。終盤までのジトジトした良い雰囲気も、ラストがややドッタンバッタンしていて首を傾げてしまった。
とはいえホラー映画としては優秀だし、飽きずに見られるという点でも映画としても良く出来ている。あまり期待値を上げ過ぎないように見て欲しい。
シロメ
(2010年公開 白石晃士監督) ★★☆☆☆
《2017-08-26》
ある廃校の教室に、思いが純粋な願いのみ叶える“シロメ”がいた。純粋でない場合は、シロメによって地獄へと引きずり込まれると言うのだが…。
(Amazon)
いまでこそ有名になったももいろクローバーZがこの名前になる以前、「ももいろクローバー」というグループ名・そしてメンバーが6人だった頃に制作されたモキュメンタリー映画。彼女らは実名、そのままのキャラクターとして出演しており、正しい意味で「アイドル映画」ということになっている。
本編はいかにも白石作品らしく、謎の霊能者や奇妙な存在が写り込んでいたりする。どうしてもこのホラーとしての微妙さが賛否両論にはなるだろう。
だが本作ではメンバーは「紅白に出たい」という願いを叶えるために、シロメ様にお願いをしにいくのだが、彼女らはこの2年後に実際にその夢を叶えている。これがまた本編とたまたまリンクしており、実現してしまっているあたりが他のモキュメンタリー作品にはない面白さを生み出している。しかしそこ以外はかなり地味なので、評価に困る感じではあるが。
シンデレラゲーム
(2016年公開 加納隼監督) ★★☆☆☆
《2017-07-04》
トップアイドルを目指し、サバイバルゲームに挑むアイドルたちを描くサスペンスホラー。所属するアイドルユニットの解散公演を終えた沙奈が目覚めた場所は孤島だった。拉致されたアイドルたちは“シンデレラゲーム”に参加することに。
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原作は新井淳平の小説の映画化らしいけど、同じ「シンデレラゲーム」で似た設定のアダルト系漫画があったので、そのあたりはどうなっているかよくわからないから、ひとまずおいておこう。
落ち目のアイドルによるデスゲーム。島中に散らばったカードを集め、一日一回の対戦をする。お決まりの首輪系。カードゲームというが、実際は三竦みの勝敗で、ようするに特殊カードありの限定ジャンケン。
藤原竜也へのオマージュかな?。
首輪は爆薬とかではなく毒針が出るタイプなので、死亡シーンがわりと地味。暴力行為は失格=首輪で死ぬ、なので更に地味。ただインパクトがないというのが製作側もわかっていたようで、途中から死ぬシーンを直接映すのではなく、一手間加えたものになっている。
一見知的ゲーム映画な雰囲気を出しているが、ルールを見れば一目瞭然だし、この手の映画にありがちの「特にそういうわけでもない」という。最初だけ、ある人物が面白い勝ち方をするが、それ以降は特にない。
物語終盤の一番盛り上がりそうなところでデスゲーム運営側が理不尽なことをするのがかなりマイナス。特殊アイテムの効果が結構伏せられており、単なる後出しジャンケンみたいになってるのもキツイ。
本作の見どころは、死に瀕したアイドルたちの素が出るところだろう。というかそれくらいしかない。あとは女同士の感情のぶつかり合いを楽しむのが吉。そういう視点ならば、飽きずにそこそこ楽しめる。あと眼帯フェチ(めっちゃ綺麗な人)。
心霊病棟 ささやく死体
(2011年公開 福谷修監督) ★★☆☆☆
《2018-01-03》
新人ナース・美山可奈(芳賀優里亜)は、院内を巡回中に霊安室に安置されている遺体の「…た…す…け…て…」という声を聞いてしまう。精神科の主治医・桂川頼子(英由佳)から、病棟で起きた殺人事件の被害者・矢野瑞希の遺体であったことを聞かされる。いまだ犯人は捕まってないという。廊下で見た警備員の幽霊、無表情な看護婦たち、ロビーで聞いた不気味な笑い声。矢野瑞希の隣室にいた車椅子の少女・アリサ(谷内里早)はこの殺人事件の秘密を知っているかのように見える。そんなある日、女医・頼子の机の引き出しから、白いタオルに包まれた血まみれの電気メスを発見してしまう。病棟を覆いつくす得体の知れない暗い闇。そして、この暗い闇の奥深くへ飲み込まれていく可奈。一体この闇の正体とは……。
(GyaO)
本作は福谷修の同名小説を自らが監督した作品(因果は逆かもしれないけれど)。
ホラー映画ではあるものの、「地下に置きざりにされている5つの死体と、それにまつわる殺人事件を看護師が探る」という、サスペンス・ミステリー感の方が強い。
大ネタ自体はかなりベタで、日本のホラーというよりは海外のサイコホラー的な流れを汲んでいる。「精神科で起きた大量殺人事件」というワクワクせざるを得ないテーマで、序~中盤の「過去に何が起きたのか」という期待はなかなかのもの。
それだけにネタのわかりやすさがネックとなって、後半はややつらいものがある。演出にしても、主人公の演技もなかなかに良いだけに、実にもったいない。もう少し伏線をしっかりと描写してくれてもよかった(幾つかあるので、一応はフェアではある)。
心霊闇動画
(2014年公開 ?監督) ★☆☆☆☆
《2017-07-12》
人気ホラーシリーズ『闇動画』にスピンオフが登場!心霊現象にのみ焦点を絞り、闇から闇へと葬り去られようとしている恐怖映像を厳選、取材を加えて紹介する。「地元の樹海」「公園の男」ほか8作品収録。
(Amazon)
投稿動画ホラー系のシリーズ・闇動画のスピンオフで、心霊映像に絞ったものを紹介していくオムニバス。
どの映像に関しても、透明度を落とした画像を置いているだけのような顔や、変な影をウニョウニョ動かしているだけな風なので、まず面白いとは言いがたい。
心霊系の映像なのに、一番怖かったのが「謎の水を勧めてくる宗教ババア」という、どうしようもなさ。
それ以上に驚いたのが、本作のある動画の一編の舞台が、我が家から徒歩十五分ほどの小道だったことだ。マイナーもマイナー、本当にただの小道なのでかなりびっくりした。