(http://tv10.2ch.net/)
モキュメンタリー風味の、
映画「サイレン」に乗っかったホラー映画。とはいえ、本編はサイレンとはほとんど関係なく、島が「音無島」という名前なだけ。ダジャレである。
オープニングが「サイレン島~」と叫びまくるという明らかな地雷臭。
本レビューはネタバレという概念がほとんどないので、ほぼラストまで明かしてしまっている。その点に注意していただきたい。
冒頭から虐げられる太っちょ。登場人物がことごとくクズである。冒頭はバラエティ番組の撮影と、登場人物のコントが繰り広げられる。ポン酢でいちごを食べるという謎の感性の太っちょが徐々に受け入れられる様が、くだらなくもちょっと面白い。
親子猿が出てくるシーンは癒やしであった。
開始20分まで、「サイレン島」のサの字も出てこない。
謎のお肉を食べさせようとしてくる女将さん。塩コショウをかけまくる女将さんの狂気。これはぶっちゃけ人肉なんだけど、隠すつもりも全くない。
物語は進み、「島に行くな」と忠告してくれる地元民。「おかしいやついっぱいいるからさ。そういう類のやつ」と一蹴する撮影班。
潮が引き、特別な周期で島への道が開けるという。島についた途端、潮が満ち道が消える。明らかに場面が変わってるのがバレバレである。
腹が減ったので島にある大根を勝手に食べだす撮影班。ポン酢が大活躍である。
第一村人発見。
まるでゾンビのような動きをする村人。指を食べられる太っちょ。謎の論理展開でギスギスし始める撮影班。このくだりは少し面白かった。置いていかれる太っちょ。
「太ってるから食べるのに時間がかかる」というロジックで、囮にすることに。
突如聞こえてくる、盆踊りみたいな声。それは島民による、食人の儀式だった!
太っちょが火にかけられるシーンは遠いカメラながら上手く撮れてる……かな(遠近法使ってるだけだけど)。
本作は極限状態というシチュエーションにおけるゆるゆるなコントとポン酢の有用性を楽しむ作品である。ほぼ身一つで撮られたであろう低予算映画で、ホラーとしても映画としてもどうしょうもなく下らない。なので見るとするならば、酒でも呑みながらゲラゲラ見るのが正解である。
サイレン ~FORBIDDEN SIREN~
(2006年公開 堤幸彦監督) ★★★☆☆
《2015-07-25》
1976年、ある島で全島民が突如消失する事件が起きる。事件から29年後、その島に家族とともに引っ越してきた天本由貴(市川由衣)は、隣人(西田尚美)から“サイレンが鳴ったら外に出てはならない”との警告を受ける。
(シネマトゥデイ)
私は原作のゲーム『SIREN』をプレイしていないので単純にホラー映画としての評価である。
監督は『TRICK』『ケイゾク』などでお馴染みの堤幸彦。
島民が突如消え失せたところから物語は始まる。お得意の阿部寛である。『サイレンが鳴ったら外に出てはならない』。
映像クオリティは高い。カメラワークも凝ってるし、俳優陣も豪華である。音楽もよいし、全体的に完成度は高い。しかしなぜか退屈な映画である。
序盤(といっても20分ほど経ってから)のホラーっぽい描写も、コウモリや虫をぱっと出すというような感じ。ホラーらしいホラーは50分過ぎてからだが、それもいまいち怖くない。和ホラーの装いだが、どちらかというとパニックものである。セオリー通りで先が読めてしまうのも、退屈に拍車をかけている。
本作にホラーを求めると、肩透かしをくらうだろう。この作品は実のところ、ホラーというよりはサイコミステリーといった趣きが強い。しかしそう言い切るには伏線がなさすぎる。とはいえ、ラストの展開は言われるほど悪くはない。
最近見なくなったが、市川由衣が可憐。胸元を押さえる仕草がとても可愛い。いうほど悪くはないのだが、良くはない。市川由衣が全編通して可愛い点で良い、食べるラー油みたいな映画だった。あとココリコ田中の演技力の高さ。
+クリックでネタバレ感想
サイレンは主人公の中でだけ鳴っており、英夫は半年前に死んでいる。屍人も英夫もサイレンも、主人公の精神疾患である――いわゆる妄想オチ。これをミステリというには、伏線が足りなさすぎる。かといってホラーと呼ぶには怖くなさすぎる。初見ではわかりづらいが、一応「二回目では村人の顔が写真と違う」という点は回収してる。
それにしても謎がそのまま残りすぎである。赤い少女はなんだったのか。細かいところを気にしだしたらキリがない。
少女は狂ったくらいがちょうどいいを信条に掲げる私は市川由衣のキャスティングと演技を評価したい。
ザ・コテージ
(2006年公開 葉山陽一郎監督) ★★☆☆☆
《2018-04-28》
卒業旅行で訪れた南の島で、6人の男女はその島に伝わる恐怖伝説を知る。そして、次々と恐怖の惨劇が彼らに襲いかかる。メンバーの中にはやがて、罪や裏切り、恨み、不信といった疑心暗鬼の渦が広がっていく…。安田美沙子主演の新感覚ショッキングスリラー作品。
(Amazon)
安田美沙子主演のホラー映画。本作は元々WOWOWのドラマとして公開された後、再編成され劇場公開されたという経緯がある。
『青春系ホラームービー×ミステリー=“新感覚ショッキングスリラー”』というスタイルで作られたということで、一応青春映画とホラー映画とミステリ映画が混ざったような内容になっていて、クローズドサークルになった海外の孤島で、仲間たちが次々と殺されていく。
……とまあ、それがあらすじなのだけど、勘の良い人ならばこの時点である有名な海外ミステリ作を思い浮かべるかもしれない。残念ながらその予感はだいたい正しいのが難。まあ、元ネタがわからなくても、あまりにわかりやすいためあまり意味は無いのだけど。
いろいろな要素を詰め込んだ結果、ミステリ部分とホラー映画としての部分が疎かになっているのも微妙なところではあるが、「青春映画」の部分はそれなりに見れはする。この物語を成立させるための伏線は意外としっかりと張られているし、辻褄もある程度は(ちょっと無茶があるが)合っているのは好印象。積極的には勧めないが。
貞子vs伽椰子
(2016年公開 白石晃士監督) ★★★★☆
《2018-01-04》
「リング」シリーズの貞子と「呪怨」シリーズの伽椰子が対決するホラー。呪いのビデオを手にした女子大生・有里と、呪いの家に足を踏み入れた女子高生・鈴花。ふたつの呪いを解くため、呪いの家で呪いのビデオを観るという計画が実行される。
(キネマ旬報社)
「リング」と「呪怨」という、ジャパニーズホラーを代表する二大怨霊をVSさせてしまったという、ある種のお祭り的な一本。監督は「コワすぎ」などの白石晃士だが、今回はお得意のモキュメンタリーを封印してポピュラーなホラー映画に仕上げている。
単純に面白い出来になっている。序盤のホラーシーンなどは「元になった映画の当時の演出」を彷彿とさせ、あの頃の怖かったような気持ちを想起させてくれる。貞子も後期のような(苦々しい顔)アグレッシブな動きはしすぎず、貞子と伽椰子の差別化がしっかり出来ている。
しかしここまでならば単なる懐古的な映画で終わってしまうところだったのだが、後半になるにつれ……というか謎の霊能力者(とか先生)が出てくるあたりからはまさしく白石節全開となる。
多少の設定改変(呪いの家やビデオの設定など)はファンにはちょっと気になるところかもしれないが、整合性が保てるラインで両者を尊重し、なおかつオリジナリティでひっくり返すということをやっているので、最後の最後まで気が抜けない良作だった。
……一方で原典(特に初期)のような、じっとりとしたようなホラーを求めているならばこの映画はあまり向かないかもしれない(序~中盤は結構怖いけれど)。そもそも「~VS~」にそんなガチガチなホラーを求められてもという感じはするが。
殺人動画サイト Death Tube
(2010年公開 福田陽平監督) ★★☆☆☆
《2015-07-31》
殺人動画サイト「デスチューブ」を見た井上悟は、ある日その「デスチューブ」の部屋に監禁されてしまう。そこに謎の管理人・ポン吉が現れ、恐怖の殺人ゲームが開始される。
(GEO)
タイトルはyoutubeっぽいが、実際はニコニコ動画っぽい。首切られているときに果たして絶叫は出来るものなのか……そんななんとも言えない残虐シーンで話は始まる。
よくある、主催者がいてのデスゲームもの。この手のデスゲームに可愛いキャラクターが使われるのはゲームの「ダンガンロンパ(2010と、この作品とほぼ同時期)」なんかでもあったけど、元ネタはなんなのだろう。
映像は(ネット上の映像という設定なのでわざとかもしれないが、それにしても小道具などが)チープ。明らかな低予算で作られた、ソリッドシチュエーションものの映画。
メガネキャラが主人公含め三人いるという被りっぷりが笑いを誘う。全体画面の時に一体誰がしゃべっているのかわかりづらい。ペロペロという語尾で差別化をはかってはいるが。これは物語後半で解消される。
パンツ一丁の男がクラシックに合わせてフラフープをやるところで気がついたが、本作はホラーではなくコメディなのである。しかしいかんせん、創作物でこういうネット用語が使われると……それとコメディ要素がことごとく寒い。
更にデスゲームのゲーム内容が非常に地味でつまらないのも難点。低予算だから仕方ないのかもしれないが、もう少しどうにかならなかったのか……。
ダメダメ……かと思いきや、後半はかなりマシ(というか趣味の悪さが桁違いに変わる)になるので、もしそういうのを期待して見るのならばそれまでは我慢して見て欲しい。プレイヤー同士の疑心暗鬼シチュエーションも、後半になってから活きて、二転三転をかましてくる。低予算ながら頑張った感じがする。
前半はつまらないが、後半は面白い。リーダーのキャラが良かっただけにもったいない作品であった。
+クリックでネタバレ感想
Yes/Noクイズは良かったのだが、いかんせん攻略法がアバウト過ぎてゲーム性がないのがちょっと問題。ただ趣味の悪さは別段。
連続殺人犯の誤認と死者騙りも、結構上手く行っている。主人公の殺意の動機付けも面白い。
ラストは地面に赤い布で描かれた「F」の字ですね。これはもっと伏線あっても良かったのに……。
殺人動画サイト Death Tube 2
(2010年公開 福田陽平監督) ★★☆☆☆
《2015-07-31》
クマの着ぐるみの管理人が殺人ゲームを仕掛ける、リアルタイムの裏動画サイト“デスチューブ”。いつものようにラウンドが始まるが、謎の美少女の采配でゲームがクリアされ……。
(TSUTAYA)
結局、なにも解決しなかった
Death Tubeの続編。といっても主人公は変わっているし、前作と運営以外の関連性はない。今度の主人公は女子高生(西平風香)である。
今回は前置きなどほぼなく、直ぐにゲームに移る。ゲームの進行と同時に、主人公の過去やDeathTubeのルールが描かれていく構成になっているので、かなりテンポはよい。
主人公である謎の少女の存在。彼女によってゲームはほぼ全て無効化されてしまう。そういった意味では前作でかろうじてあったコンゲーム要素はなくなってしまった。
その分「次は何が起きるのか」というスリラーは上がっている。
大方の想像がついていると思うが、プレイヤーVS運営側である。プレイヤー側の叛逆。それこそデスゲームものの醍醐味である。
果たして彼女たちは運営にどれだけ歯向かうことが出来るのか。それが本作の見ものである。
あいかわらずコメディ要素は寒いし趣味は悪いが、前作が楽しめた人間なら本作も同様だろう。言い方を変えると、前作とあまり変わらないとも言えるが。
+クリックでネタバレ感想
プレイヤー側の叛逆……というのは、まあ、冗談で。実際は無双状態だった主人公の少女の屈する姿を描き切った作品だった。その点は評価するが、良くも悪くも前作と代わり映えしないってのはマイナス点。
殺人ネット
(2004年公開 川野浩司監督) ★☆☆☆☆
《2015-08-12》
1通のチェーンメールが少女たちを恐怖のどん底に突き落とすサスペンスホラー。女子高生の藍の携帯に「殺人ネット」と記載されたメールが届く。殺したい相手の名前を入れると願いが叶うと言われるそのメールに、藍は冬美の名前を入れてしまい…。
(キネマ旬報社)
殺したい相手の名前を書くと殺せるというメール、「殺人ネット」。サイトじゃないのかとかいろいろツッコミどころはあるけど置いとくとして、まずこの時点でキャッチコピーがまるで関係ないことに気づいてしまう。最後まで見ても、全然関係ない。メールを読んでも死なない。
いきなりたくさんの女子高生が出てきてわけがわからない。誰がなんという名前なのか、そして誰と誰が友人なのか、まずそれを把握しなければならないという。しかし個性が薄いので、それが上手く行かずとてもつらい(これに関しては私の顔識別能力の欠陥もあるのだが)。後半になってようやく個々がやや差別化されたりしてくるが、やはりぱっと見で判別する必要のあるシーンでは誰が誰だかわからない……。
シーン間の繋がりもいまいち良くない。撮りたい場面を撮って繋げてる感じが否めなく、視聴者の置いてけぼりが半端じゃない。脚本の整合性が保てておらず、伏線(のようなもの)も出しっぱなしで、よくわからない点があまりにも多い。
ホラー要素もほとんどが無理やり取ってつけたような感じで恐怖感は全くない。「殺人ネット」に関しても、物語的に機能しているとはとてもだが言えない。
ただ女子校での少女たちのモラトリアム感とその崩壊はそれなりに出ている。無邪気だったり、妙に達観していたり……しかしそれだけである。それ以上に過激というか、不必要に下品なシーンが多すぎる。
最初にダーツやってた性格の悪そうな女の子はわりとタイプ。正直、それくらいしかいえることがない。まあ、最後まで見れることは見れるので、★は1つで。
殺人ワークショップ
(2014年公開 白石晃士監督) ★★★☆☆
《2017-08-19》
棲する恋人から日常的に暴力を振るわれているアキコの元へ、奇妙なメールが届く。そこには「殺したい人はいませんか? 殺し方、教えます」と書かれていた。アキコはそのワークショップへと応募する。だがそれは、江野と名乗る謎めいた講師の指導のもと、参加メンバーが協力してターゲットを本当に殺していく“殺人実践型ワークショップ”だった…。
(Amazon)
白石作品にしては珍しく、モキュメンタリーではない普通の撮影手法の作品。元々は専門学校の卒業制作として作られたもので、それを尺を伸ばして劇場公開作品にしたものらしい。
暴力的な男が開催する『殺したい人間を殺すため』のワークショップ・セミナーの話。そんなテーマなのでこの作品は倫理観が薄く、容易に人が死ぬ。POVやモキュメンタリーではないのでやや毛色は違うものの、この倫理観の欠如っぽさはやはりこの監督というところ。
もはやあらすじから破滅的なこの映画、エンディングに北村早樹子の『卵のエチュード』を持ってくるあたりも、わりとエグい。
特筆すべきはやはり、ワークショップの講師である『江野祥平』という男についてだろう。このキャラクターは
『オカルト』に出てきた同名のキャラクターと(おそらく)同じ人物で、
『コワすぎ 最終章』の間に位置する作品となっている。
故に単体で見て疑問に思うであろうラストシーンもある程度は納得がいくようになってはいるのだけど、それはそれで評価に困る。あと、人をナイフで刺すシーンが大量にあるが、予算の都合か直接映さないで、フレームを外して撮っているのもやや物足りない。
サル フェイズ スリー -最終段階-
(2006年公開 葉山陽一郎監督) ★★☆☆☆
《2018-04-29》
転移したガン細胞を駆逐するために、医師から抗ガン剤の投与を勧められた稔。投与開始後、彼の身体はさまざまな副作用によって蝕まれていき…。
(Amazon)
『サル(2004)』のシリーズというかなんというか(見てはいるが、このサイト建てる以前だったのでレビューがない)。ガンの治療で入院した若者が、投薬の副作用で身体に異常が出てくる……という話なのだけど、映画本編のプロット的には「サルシリーズ(治験の話)であること」など明かされているのがチグハグになっている印象がある。
中盤で治験モノであることが(改めて)明かされるが、視聴者はとっくに知っているわけで、その先入観があると怪しく見える人物が捻りもなく治験運営側になってしまっている。そのせいでサスペンス的緊張感はほとんどない。パッケージの赤い発疹がすごい主人公も、中盤の数シーン程度なのもややがっかりだし、オチも無茶苦茶になってしまっている。
と、ここまで残念な点を挙げたものの、プロモーションで『治験であること』を隠すと倫理面で色々問題があるだろうしなぁというのも理解できる。欠点はあるものの、決して映画として退屈だったわけではなかった。好みのタイプではなかったが、悪女だとか狂った女性が好きなら、積極的におすすめはしないが見てもいいかもしれない。
残穢―住んではいけない部屋―
(2016年公開 中村義洋監督) ★★★☆☆
《2017-07-03》
「自分の部屋から奇妙な音がする」という読者からの手紙を受け取った小説家の女性が、そのマンションに秘められた過去の真相に迫っていく。
(Amazon)
小野不由美のホラー小説の映画化。薄気味の悪い語りと映像から物語が始まる。
本作は大きく、作家である主人公のモノローグと、奇妙な現象の起こるマンションに住む少女の相談を主軸に、間に近隣の人々の話を混ぜている。
少女のパートは基本的にBGMがかなり少なく、生活音(や、それ以外の音)が気になるような構造になっている。
ホラー作品は得てして理不尽になりがちで、そして無闇な理不尽さはギャグになる。本作は恐怖的現象を、理詰めで解体しようとしていく。この理詰めというのは科学的な検証のことではなく、いわゆるロジカルなアプローチという意味である。怪異には怪異のロジックがあるということ。その様は冷静で、意外とこれが怖いのではあるが……。
作中に配された要素が繋がって像を結んでいくのはわりと面白い。しかしその過程は、次の場所へ次の場所へとたらい回しで構成され、しかも似たような展開が続くので退屈な部分が否めない。
またこれが致命で、本作はホラー映画的な描写が怖くなく、同じ演出が何度も何度も繰り返される。霊的な存在が描かれる以外の部分の雰囲気が良いために、かなりもったいないことになっている。オチもやや尻すぼみ的に終わる。
本作はホラー映画というよりは、奇妙なミステリとして見たほうが楽しめるかもしれない。モデルがモデルなだけあり、ミステリ・ホラー小説界では馴染みのある人物を元にしたキャラクターが出ているのには少しニヤリとする。
残酷飯店
(2008年公開 川野浩司監督) ☆☆☆☆☆
《2017-08-03》
男だけが美味しいと唸る餃子が評判の桃源飯店。しかし、この店には餃子の味の秘密を探る人々が次々と消えていくという不気味な噂があった。やがて事件は殺人へと発展し…。
(Amazon)
ヒロインというか主人公がみひろな時点ですぐにわかるが、本作はセクシー映画で、エロ要素がとにかく多い。ライトなAVに近いだろう。しかもそのエロ要素はかなり品がなく、大体狂った男が「せっくちゅ~せっくちゅ~」とみひろに襲いかかってくるという展開。
ホラーに関しては、いくらなんでもそれは……という「作り物感」で、切り取られた腕も、学生の作品みたいな偽物感が見て取れてしまう。そして別にそれ以外はホラー要素はあまりない。
ところどころにコメディ要素が差し込まれるので、バカ映画っぽいのだけど、そのギャグ部分がこれでもかというほどに滑っていて、見ているのがしんどい。というかこれ、狙ってやってるのか天然なのかわからないのが一番怖い。
唯一、オチだけはアホすぎて、思考外の方向から餃子が飛んできたようについ笑ったが、そのために見るべきものでもない。