baselineカテゴリ/ギニーピッグ

ギニーピッグ

 ギニーピッグ 悪魔の実験 (1985) ★★☆☆☆
 ギニーピッグ2 血肉の華 (1985) ★★☆☆☆
 ギニーピッグ3 戦慄! 死なない男 (1986) ☆☆☆☆
 ギニーピッグ4 ピーターの悪魔の女医さん (1986) ☆☆☆☆☆
 ザ・ギニーピッグ マンホールの中の人魚 (1988) ★★★☆☆
 ザ・ギニーピッグ2 ノートルダムのアンドロイド (1988) ★★★☆☆
 LSD -ラッキースカイダイアモンド- (1990)


ギニーピッグ 悪魔の実験

(1985年公開 監督 不明) ★★☆☆☆
《2017-08-13》   

[グロ][狂気][暴力]

五感を侵食する苦痛の限界点を求める実験

198X年の夏、執行史3人が1人の女性に五感を侵食する苦痛の限界点を求める実験という名の執拗な虐待を続けた。
(Wikipedia)

 ある種の伝説的グロ映画シリーズの一作目。ある筋から手に入れた、『男三人が女性に暴行する映像を収めたという個人ビデオ』である。
 本作はDVD化されていなかったが、2000年代に入ってから海外でシリーズがDVD化されており、入手難度がかなり下がった。
 
 「これどうやって撮ってんだ?」と驚くグロ演出はある。これはどうやら当時の最新の特撮技術を使っているようだが、現代と比較してもリアルさは段違いであり、「スナッフフィルム」のフェイクとしてはかなり出来がいい。
 が、その一方でストーリー性は皆無で、単にいろんな方法で苦痛を与える様を淡々と映しただけなので、どこまでも悪趣味。この簡素さがフェイクとしての出来の良さに貢献している面はあるものの、基本的にはグロさ・エグさを求める以外で楽しむ部分はない。
 あと動物の臓物を投げつけるシーンはちょっとよくわからなかった。





ギニーピッグ2 血肉の華

(1985年公開 日野日出志監督) ★★☆☆☆
《2017-08-14》   


夜間に帰宅する女性を狙って拉致し、実況しながら生きたまま解体していくというスナッフ・フィルム仕立て
(Wikipedia)

 2とあるが別に続いているわけでなく、本作で完結している……というか、本作にもストーリーというストーリーはない。
 この作品は前作と同じくスナッフフィルムを指向しているものの、前置きで「こういうビデオが見つかったので再現した」という明言がなされてしまう。よって「これは本当のスナッフビデオかもしれない」という不安(?)はなくなってしまっている。
 そのかわりと言っていいのかわからないが、主人公たる男がなぜか兜をつけていたりと、ある種フィクションに振り切れている。これはこれで日本のエログロ感が出ていて、雰囲気は見世物小屋に近い。被害者の女性の意識がなく、終始ぐったりとしているあたりも、「見世物」感を高めている要因かもしれない。





ギニーピッグ3 戦慄! 死なない男

(1986年公開 久住昌之監督) ★☆☆☆☆
《2017-08-14》   


冴えない引きこもりのサラリーマンの男は、自らの身体がいくら傷つけても死なない身体だと気づき――

 「グロさ以外は興味ねぇ!」といわんばかりの二作とは(作ってるところが変わったからか)一転して、本作はストーリーがあるのだが、ブラックコメディ色が強いコントのような作品になっている。
 死なない男のタイトル通り、男は自分が死なないことに気づき、手首を切り落としたり内臓を取り出すのだが、その際にオヤジギャグまで口走るような作品。グロ要素は過去シリーズとほぼ同じくらいだが、コメディの為にライトな作風になっており、良くも悪くも見やすくはなっている。
 が、コメディ部分が肌に合うか、あと人体損壊される(する)のが男である点から、過去シリーズのようなものを期待している人には物足りなさがあるだろう。





ギニーピッグ4 ピーターの悪魔の女医さん

(1986年公開 喰始監督) ☆☆☆☆☆
《2017-08-14》   


悪魔の女医さんと呼ばれるライセンスを持たないモグリの外科医が、医学の常識が通用しない異端な病気を診察した記録を紹介する内容。
(Wikipedia)

 本作もギャグテイストが濃く、異常な症状の患者たちを「悪魔の女医(本当にピーターである)」紹介していく……という形で映像が進む(キャストがワハハ本舗だからね……)。
 今回はグロというよりも、どちらかというと『下品』の部類であり、吐瀉物や大便など(もちろん偽物)を映したりしている。グロ描写に関しても、過去シリースほど凝っている感じはせず、ちょっと小道具に力を入れたコントのようになってしまっている。扱っている『病気』に関しても、実際にはありえないような狙いすぎのもので、見世物小屋的な不謹慎さなどもない。個人的には合わなかった。
 余談だが、宮崎勤の家宅捜索で見つかった『ギニーピッグ』は本巻らしく、なんというか別にこれはそんなに残虐では……という気がする。





ザ・ギニーピッグ マンホールの中の人魚

(1988年公開 日野日出志監督) ★★★☆☆
《2017-08-14》   


妻に去られた画家が下水道で腹にデキモノが出来て弱った美しい人魚を見つけ、自宅の浴槽に保護する。人魚に望まれて画家は彼女を治療しながら絵を描くことになるが、人魚のデキモノは腹から全身に拡がり、やがて膿み爛れ生きながらに虫が湧き、人魚は浴槽の中でもがき苦しみ弱っていく。
(Wikipedia)

 今回は過去シリーズのどれともやや方向性が異なり、コメディ要素のないストーリー重視の映像となっている。
 人魚の腹に出来たデキモノは非常にグロテスクで、ジクリジクリと爛れ膿が流れてくるシーンは本当に気持ちが悪い。そんなグロテスクな人魚を、九相図のように描いていく男。その絵の具は、彼女の中から流れてくる膿である。
 ストーリー部分藻なかなかにひねりがあっていい出来になっている。シリーズの1作目2作目のグロ描写が好きな方にはおすすめできるだろう。





ザ・ギニーピッグ2 ノートルダムのアンドロイド

(1988年公開 倉本和比人監督) ★★☆☆☆
《2017-08-15》   


不治の病の姉を救うため、男は夜な夜な、女性の死体を手に入れ、人体実験を行っていたが――

 前作『マンホールの中の人魚』と同じく、ストーリー性のある本作。しかし狂気一辺倒だった前作より、少しコメディ要素が出ているのは評価が分かれるか。
 狂気のマッドサイエンティストが姉を救う為に、死体を弄くり回すという内容。アンドロイドというよりはフランケンシュタインだが。
 グロ度はやや落ち着いているが、謎の機械と人体の融合……や、人間の身体を機械に繋げるという悪趣味さと不謹慎さはある。がそれくらいで語る部分が他に無く、オチも微妙。



ページのトップへ戻る