(Oricon)
僕はツイッターをやっているが、気軽に自分の言葉を世界に発信できる。そんなツイッターを題材にしたホラーである。
主人公たったひとりしかフォローしてない、影のある美少女。うらやましい限りである。
物語は非常にテンポがよく進む。尺の問題もあるだろうが、その点はよい。偏執的に「あなたに会いたい」をツイートし続けるメンヘラ美少女。
主人公の女性フォロワーが次々と消えていく。その描写は駆け足なため、やや追いづらい。それとツイッターのシステムを多少知らないと、わかりづらいかもしれない二点はマイナス。
またホラーとして怖いわけではない。どちらかというとサスペンスものとしての色合いが濃い。
ラストで明かされる真相もやや唐突。一応伏線はあったものの少し弱い。が「なぜマモルを執拗に求めていたか」など、ディティールは案外としっかりとしている。
積極的に勧められる出来ではないが、短さの割に(短さ故、か)それなりに綺麗に纏まっている平凡な作品である。生首にしてもインパクトは無いとはいえ、短編映画としてはまあまあ。
殺人蜂(キラービー)
(2005年公開 吉村典久監督) ☆☆☆☆☆
《2018-01-03》
同じ地域で活動するガールスカウト達の有志で行われる、毎年恒例の夏のキャンプ。リーダーの美和(加賀美早紀)、百合子(上野未来)、淳子(鈴木葉月)、真由美(吉川綾乃)、由香(佐野夏芽)、友子(佐久間百合子)、晃子(華彩なな)の7人に、“スキップ”(活動に協力する大人のこと)を務める百合子の父、真壁(中野剛)で構成されたチームが、閉鎖されたスキー場に現れる。夏の間は、絶好の貸切キャンプ地となるのだ。さっそく、メンバー達は薪拾いや水汲みなど、キャンプファイアーの準備に取りかかる。薬草を探しに出掛けた晃子は、満開となって咲き誇るヤナギランの花を見つける。茂みを掻き分け、花に近づいていく……その時、虫の羽音がして、晃子の耳元を何かがかすめた……。
(GYAO)
久々の更新&新年一発目の映画で、なぜこれを選んだのか疑問ではあるが、見えている地雷を踏み抜いていく(無料期間だった)。
日本のホラー映画では珍しく生き物系のパニックもの。タイトルからわかるように、殺人蜂がモンスターとなっている。
……のだけど、本作には海外動物パニック系にあるモンスターアニマルの設定などは特になく、「なぜか登場人物たちを襲い続ける、めっちゃ毒のやばいスズメバチ」というだけで、頑張って最後まで見てもそこに深い理由はなかった。低予算で作られており、その肝心の蜂のシーンにしても、①蜂のループ素材を上にかぶせている ②蜂の主観風景 のどちらかで、「撮影時は女優の人は蜂を追い払うようにジタバタ動いていたんだなぁ」となんだか生ぬるい目で見てしまう。ある意味では低予算に向いたテーマではあるが、そもそもこういう方法しか取れない「蜂」というのは失敗だったのでは……。
蜂の強さの理由も不明、内容自体もパニック系のテンプレなので、特に語る部分もない。登場人物はグラビアアイドルなどなので演技もさほどいいわけでもないが、そもそも脚本が微妙すぎてそこまで考える必要がない。
序盤のギャグシーンが完全に2000年代初期の流行りで懐かしさで血を吹く。