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稲川淳二

 稲川淳二の餌食 (2000) ☆☆☆☆
 稲川淳二の餌食2 (2000) ☆☆☆☆
 劇場版 稲川怪談 かたりべ (2014) ★★★★


稲川淳二の餌食

(2000年公開 桑原昌英監督) ★☆☆☆☆
《2017-08-03》   

[幽霊][狂気]

骨の髄まで恐ろしい。

離れて暮らしていた恵と梢の異母姉妹が1年ぶりに再会した時、15年前に起きた殺人事件の秘密が明らかになり、やがてそれは平穏な日常を次第に狂わせていく。
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 稲川淳二の書き下ろし小説を元にしたホラー映画の第1弾。
 ある女の執念とでもいうべき物語なのだが、非常に地味。見終わったあとにもう一度序盤を見てみると意外とフェアに作ってはあることに気づいたが、それくらいでコメントに困る。
 本作で一番面白かったのは、稲川淳二のラップ調のエンディングソング「Help Me!」




稲川淳二の餌食2

(2000年公開 山川直人監督) ★☆☆☆☆
《2017-08-26》   

[幽霊][狂気][短編集]

恐ろしくて後ろを振り向けない。

あるふたりの女性の他人を羨む心、怒りや妬みが怨霊となって人々に襲い掛かっていく。だが、やがてふたりは自ら生み出した怨念の餌食と化してゆき…。全2話を収録。
(Amazon)

 稲川淳二の書き下ろし小説を元にしたホラー映画の第2弾。
 今回は二本立て。一つが自殺した女の怨念がカップルを襲う『女の戦い』。もう一つが、気の狂った看護婦がいるという廃墟にいたずらで友人を誘い込もうとする『忘れ物』。どちらも女の狂気が巻き起こした恐怖という点が共通している。
 『女の戦い』はあまりにもネタがわかりやすく、『忘れ物』にしても映像にしたからか最後がしっちゃかめっちゃかで、前作に比べて更に微妙さが強い。




劇場版 稲川怪談 かたりべ

(2014年公開 桑原昌英監督) ★★★★
《2017-08-04》   

[幽霊][狂気][美少女][POV][モキュメンタリー]

お前たちだって、見たいんだろ

パチンコ台に搭載する怪談再現ドラマの撮影中、稲川と人気アイドルたちが恐怖に巻き込まれていく。
(Amazon)

 本作は「稲川淳二のパチンコに搭載される再現VTRで、お蔵入りになった一本のメイキング映像を編集したもの」という、ちょっとややこしい設定のモキュメンタリー。妄想キャリブレーションというアイドルが抜擢されたそのVTRの撮影中、彼女たちが怪異に襲われたのをメイキング映像に、その後の各人へのインタビューを挟んで作っている。
 この設定もちょっと奇抜だが、内容もかなり奇抜。はじめは頼りになる存在だったはずの稲川淳二が、どんどんと胡散臭さというかマッドサイエンティスト感を高めていく。二転三転する物語は、「ホラー」という存在にまでメタ的に言及し始める。
 ホラー演出に関しても、やったことから逆算してもそんなにお金がかかっていないはずなのに、かなりの効果を発揮している。撮り方と色の付け方で巧妙に異界に見せている。
 欠点を挙げるのならば、アイドルのインタビュー部分が演技っぽさが出てしまっている点だろうか。またオチも正直釈然としない部分はある。
 モキュメンタリーであることや、かなりひねくれた内容で好き嫌いが分かれそうではあるが、自分を含め、刺さる人にはとことん刺さるだろう。



 追記:校舎といいネタといい、コワすぎのトイレの花子さん回じゃねーか!!!
 (公開日がDVDの発売日の数カ月後なので、ネタ元かは微妙)




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