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カタリヤ

 カタリヤ 最恐都市伝説 (2010) ☆☆☆☆
 カタリヤ 都市伝説の女 (2013) ★★★☆☆
 カタリヤ ほんとにあった都市伝説 (2013) ★★☆☆☆


カタリヤ 最恐都市伝説

(2010年公開 内田直之監督) ★☆☆☆☆
《2017-06-30》   

[呪い][幽霊][POV][短編集][都市伝説][ネット]

あの都市伝説は、
まだ終わっていなかった……

“潟裏弥"が語り継ぐ、新たなる戦慄の都市伝説。3分に1度、あなたは必ず恐怖する! 最恐都市伝説24連弾!
途絶えることなく、いつの世にも語り継がれる「都市伝説」。今もなお衰えず次々と生み出されていく裏にはある秘密があった…。24の都市伝説にまつわる忌まわしいストーリーをオムニバス形式で実写ドラマ化。新たに語られる都市伝説の数々を鮮明に表現していく。迫りくる恐怖。呪いの連鎖。3分に1度、あなたは必ず、戦慄する!
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 有名な都市伝説の「その後」を描いた(らしい)オムニバスドラマ。
 “潟裏弥”。その意味は「深い深い海の中の死神の嘆き」だという。潟裏弥は死神の嘆きを人間に聴かせるために、都市伝説と一緒にそれを語り継いでいる云々(なるほどね)。
 
 収録されているのは三分程度の短編が24話。
 基本的にどの話もかなり安っぽい作りだし、都市伝説のその後といいつつ、別にその後でもなく、そのままひねりなく映像にしているか、意味不明の雑な改変をして終わり。
 なまじ有名な話を使っている分、予想外なことが起きるわけでもなく、既知の展開で終わるか、元の話の面白さを殺したオチのどちらかなのでかなり見ているのがつらい。
 しかも各話のオチは、本作の予告編にだいたいそのカットが使われてしまっているため、これを先に見てしまうと更に退屈度が増す。予告編で肝となるシーンをバンバン使ってしまっている時点で察してほしい。

 ただ後半になるとなぜかバリエーションが増えてきて、少し面白くなってくる。特に『回収係/絶望のテープ』の不気味さに関しては、このオムニバスの中ではちょっと頭抜けていた。はじめからこれくらいの水準ならば違ったが、前半がきついのでこの評価。




カタリヤ 都市伝説の女

(2013年公開 廣瀬陽監督) ★★★☆☆
《2017-07-03》   

[幽霊][狂気][美少女][POV][廃墟][短編集][学園][都市伝説]

あの都市伝説には、
まだ恐怖の続きが存在していた……

いまだ語り継がれる都市伝説に隠された真実の恐怖! 『ほんとにあった! 呪いのビデオ』スタッフが贈る最恐ホラー、遂に解禁。
実際に起こった誰かの死や怪我、誘拐や悲劇、猟奇殺人、幽霊話。それらは形を変え都市伝説として、多くの人々に長い間、日々のうねりの中で語り継がれてきた。それは、ただの噂話、作り話ではなく、本当の真実なのかもしれない! 美少女たちの悲鳴と絶叫が、ここに、こだまする! !
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 前に出た都市伝説モチーフの24本のショートショート集とは異なり、本作は一本25分×3編のオムニバスとなっている。収録されているのは『青い指輪』『赤い部屋』『ひきこさん』と前回の円盤と重複したものだが、タイトルとモデルだけで内容はまったく違う。
 というかこの作品、実は『アイドル都市伝説』という過去に放送したホラードラマの短編をDVD化したものらしい。主役がみんなアイドルなのはそういう経緯がある。
 
青い指輪
 POVタイプの作品。サークルのメンバー四人で殺人事件の起きた空き家に忍び込む話。
 空き家のわりには散らかっているだけで綺麗だとか、気になる部分は結構ある。が、カメラの使い方が妙にリアルっぽくて地味な怖さや気味悪さもまたある。後半は更にスリルが増し、なかなかにいい出来。

赤い部屋
 新たに引っ越してきた部屋には、隣の部屋に繋がる穴があって……という感じの話。謎の百合ホラー。なんの脈絡もなく百合ホラー。
 モデルになったネタは知っているはずなのに、何が起きるのか、あるいは何が起きていないか。それすらよくわからないという意味ではすごく怖い。

ひきこさん
 主演がアフィリアのコヒメ・リト・プッチ! アフィリアのコヒメ・リト・プッチじゃないか!!
 写真部の部室に奇妙な扉があり、そこにはひきこさんが住んでるという……。
 これに関しては特にコメントはない。


 どの短編も独特の色使いで、不気味な異界を描き出すことに成功している。都市伝説の焼きまわしではなく、解釈やオチにひと捻り加えている点もなかなかよい。
 全体的なかなりの安っぽさは否めなく、アイドル抜擢故の演技の危うさも気になるが、そこに目を瞑ればそこそこの予算の中ではかなり頑張っている。積極的には勧めづらいが、そこそこに面白かった一本。




カタリヤ ほんとにあった都市伝説

(2013年公開 宮本拓、小川和也監督) ★★☆☆☆
《2017-07-04》   

[幽霊][狂気][美少女][短編集][学園][都市伝説]

あの都市伝説には、
まだ恐怖の続きが存在していた……

いまだ語り継がれる都市伝説に隠された真実の恐怖が再び! ! 『ほんとにあった! 呪いのビデオ』スタッフが贈る最恐ホラー第二弾!
誰かの死や怪我、誘拐や悲劇、猟奇殺人、幽霊話。それらは形を変え、都市伝説として多くの人々に長い間、日々のうねりの中で語り継がれてきた。それは、ただの噂話、作り話ではなく、本当の真実なのかもしれない! 恐怖の都市伝説3話をドラマ化! 美少女たちの悲鳴と絶叫が再びここに、こだまする!
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 これも『カタリヤ 都市伝説の女』と同様、『アイドル都市伝説』という番組から『猿夢』『輪廻転生』『ドッペルゲンガー』の三篇を抜粋したもの。

猿夢
 不気味なチンパンジーのシンバルのおもちゃが出るなどはあるが、設定自体は実際の都市伝説にアレンジを加えたものになっている。サイコスリラー的でもあるが、ナイフがぐにょんぐにょん曲がっていたのには脱力。主人公の女の子の眼鏡バージョンがとても可愛いが、時々しか眼鏡をかけない。
 
輪廻転生
 緑色の赤ん坊を巡る男女と母の物語。多分「次は落とさないでね」の都市伝説がモデルなのだが、ほとんど原型はない。構図自体は面白い。

ドッペルゲンガー
 歌の下手な歌手と、「出会うと死ぬ」というドッペルゲンガー。ネタがベタすぎるし、オチもちょっと狙いすぎてて微妙。この話、ドラマでの最終話のようなので、おそらく余韻を持たせたかったのだと思うのだが……。

 ホラーというより、奇妙な物語集のような感じの三本。比較的直球のホラーだった『都市伝説の女』とはそういう風なタイプで分けたような形になっているのだろうと推測できる。前作のようなホラーを期待して見ると微妙になってしまう。




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