baselineカテゴリ/富江シリーズ

富江シリーズ

富江 (1999)      
富江 replay (2000)
富江 re-birth (2001)
富江 最終章 -禁断の果実- (2002) ★★★☆☆
富江 BEGINNING (2005)
富江 REVENGE (2005)
富江 vs 富江(2007) ☆☆☆☆
富江 アンリミテッド (2011)
富夫 (2011)


富江 最終章 -禁断の果実-

(2002年公開 中原俊監督) ★★★☆☆
《2018-06-28》   

[グロ][狂気][美少女][怪物][百合]

殺し合うほど仲がいい。

25年前に“富江”という美少女に魅せられ、自分の娘に“登美恵”と名付けた和彦。ある日登美恵の前に現れた美少女は25年前の富江だった…。
(Amazon)

 富江なのだが富江っぽくない、でもやっぱり最後は富江な作品。最終章とあるが別に最後の話でもなく、富江シリーズは続く。
 本作、ジャケットやキャッチコピーからもわかるようにテーマに『レズビアン』というものがあるらしく、富江役の安藤希と主人公の宮崎あおいの指舐めやキスシーンといった、百合的シーンが非常に多い。特に前半は、この二人のエモい話で進んでいき、「お、おう……」と面食らう。そもそも「父親の初恋から『富江』と同じ『登美恵』とつけられた娘」と「その富江本人」との百合なので、ちょっと倒錯しすぎだろ……。
 ただまあ、富江シリーズなので「男を狂わせ、ついには殺害される」メソッドである富江は健在で、後半にはいつものように暴走しはじめる。大まかな構図自体は面白くオチも好きな部類ではあるものの、やや尻すぼみ的に終わるので肩透かし感は否めない。殺し愛系百合作品として見てくれ。




富江 vs 富江

(2007年公開 久保朝洋監督) ★☆☆☆☆
《2015-08-20》   

[グロ][狂気][美少女][怪物]

増殖は終わり、破滅が始まる。

梅原一樹(八戸亮)は恋人の尚子(あびる優)を目の前で何者かに殺されたことで精神的なダメージを受け、カウンセリングに通いながら社会復帰を目指していた。ある日、症状が快方に向かっていることを自覚した一樹は、就職を決意。マネキン工場で働くが、工場長に紹介された富江(あびる優)という名の女性が尚子にうり二つだった。
(シネマトゥデイ)

 富江シリーズ第七弾(といっても私は一作目の『富江』しか見ていないのだが)。伊藤潤二の原作は多少読んでるしなんとかなるだろう……という楽観的な感じで視聴。

 正直微妙。尺自体はそう長いものではないのに、テンポがかなり悪い。なぜか間延びした印象を受ける。音楽自体はわりと嫌いじゃないものの、よく聴いてみると同じ曲のループを繰り返して繋げているばかり。これは効果的な使い方とはいえない。
 登場人物の演技も悪い。主人公をはじめとして、二人の富江といい、妙に演技臭い。叫ぶシーンなどは特にそれが目立つ。片一方の富江である松岡恵望子は可愛く、黒髪と黒い衣装が似合ってて、ぱっと見は結構良かったが……。
 演出も全体的に安っぽく、「ああ、こうやって撮ったんだろうなぁ……」ってのが終始透けて見えてしまう。そのせいで緊迫したシーンのはずが、なんともいえず微妙に感じる。
 オチに関しても、一応意外性はあるものの、伏線がほぼなく、「なるほど」と呟く程度にしか効果がない。ラストのホラー描写や構図自体は面白いだけに、なんとももったいない。VSといいつつさほど戦ってもいないのもマイナス。




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