(Wikipedia)
一応ナンバリングは続いているが、
前作とはまったく関係ない設定になっている三作目。今度はB型の人間を捕まえるという設定になっているが……。
王様のビジュアルは狙っているのか、しかしかなり寒い。鬼役の装備もしょぼくなっている。
前作や前前作であったアクションシーンも、カメラワークでの誤魔化し(というかただ揺らしてるだけ)でほとんどなくなってしまっている。残虐なシーンも、処刑方法を変えたことによりほぼゼロに。
また、舞台を学校という閉鎖空間に限定してしまったことも、同じようなシーン(というか実際同じシーンが使われてた)ばかりということに繋がってしまっている。
後半は学外に出るわけだが、夜の暗い画面ばかりで何やってるのかよくわからない。
というか、主人公たちが逃げるのは学内のみというルールを破った時点で、三日目まで生き残れば助かるというルールが適用されると思ってるのが都合良すぎるし、それを黙認する王様も王様である。脱走したら即殺害されるはずが追手が来たり来なかったりと脚本の都合の良いように使い分けられる。作られたルールの抜け穴を見つけるのはゲームものの醍醐味ではあるが、堂々と破るのは興ざめする。更には乗り物にも乗り出す。もう何でもありである。ここまできたらオチは「やっぱりやると思った」というネタである。
全体的に前作よりスケールダウンしていて、正直見るべきところはほとんど無い。
エンディングの黒崎真音の「鳴り響く鼓動の中で、僕は静寂を聴く」は良かった。
リアル鬼ごっこ4
(2010年公開 安里麻里監督) ★★☆☆☆
《2015-08-05》
マサハルはスグルと同じ高校の生徒だったが、リアル鬼ごっこが開始されるといち早く校外へ脱出した。しかし、鬼の追撃は校内以上に厳しく限界がない。近隣のエリアまで逃げ延びたマサハルは、他校の女子校の生徒、男勝りの気丈なツカサと、彼女を慕うユイの二人に出会う。気が強いツカサと他人を信じないマサハルは衝突するが、幾たびかともに危機を乗り越え、互いの境遇が似ていることを知ると二人に絆が生まれた。どちらかが鬼に捕まったら、そのときは殺してくれとマサハルとツカサは約束し合うが――
(Wikipedia)
リアル鬼ごっこ4は
3と同一世界の話。なにやら一週間で連続公開されたらしい。
同じシーン何度繰り返すんだという感じ。相変わらずアクションシーンは暗いところでばかり誤魔化してる。何をもって見込みがありそうだと判断したのかわからない爆弾を受け取るシーン。なぜかありえない場所に突然現れるバット男。前回と同じように脚本にツッコミ入れだしたらキリがない。
……それでも、まあ、終わり方が前回よりまだマシなだけ救いようがある。それに前作より短い時間で色々なことをしていながらもそれなりに綺麗にまとまっているので、その分見やすい。山場もベタではあるものの、ある程度は感動的である。
またそれぞれのキャラクターもしっかり書き分けされていたのも好印象(前作は長いのに上手く描かれてなくて感情移入のしようがなかった)。3を見るくらいなら4を見た方が面白い、というわけでこの評価。
この監督、女の子を出すとそれなりに美味しくなるんだよなぁ……。下手に男キャラ出すよりも、そっちの方が評価していたかもしれない。
リアル鬼ごっこ5
(2010年公開 安里麻里監督) ★★☆☆☆
《2015-08-05》
草野大地は製薬会社に勤めるが、みんなから馬鹿にされるようなドジな社員。恋人がいるOLの月野希に密かにあこがれ、ただ見守っているだけでいいんだと同僚の浩太に語る草野。しかし草野のオフィスビルがリアル鬼ごっこのエリアになり、B型の希も狩りの対象になってしまう。草野はA型ながら希を守ろうと、自らリアル鬼ごっこに巻き込まれていく。
(Wikipedia)
一時間少しと短い尺ながら、リアル鬼ごっこの理由なども並列して描いている。
例によってご都合主義だとか細かいことを突っ込んでいったらキリがないものの、過去二作の(というか主に
4の)裏側もまあまあ綺麗に回収されていた。4で無かったのがやや不満だった、3での連戦もちゃんと実施されている。
いままで通りややチープな作りではあるものの、解決のロジックもそれなりに上手く出来てるのも好印象。
しかしこれ、4はともかくとしても
『3』必要だったか?
リアル鬼ごっこ
(2015年公開 園子温監督) ☆☆☆☆☆
《2017-07-16》
女子高生のミツコ、ケイコ、いづみ。平和だった彼女たちの日常は突如崩れ去り、全国の女子高生が何者かに追われ、次々と殺されていく。
(Wikipedia)
初っ端からとんでもないゴア描写で幕を開ける、。過去のリアル鬼ごっこを見たことがあるならば、余計に疑問が浮かぶだろう。なぜかというと原作は山田悠介なのだが、園子温は「原作を読んでいない」と公言し、そもそもリアル鬼ごっこは無関係。
そもそもの原作からしてなんとも言えない出来ではあったのだが、本作はどうかというと。
本作は、ある種の開き直りとも言えるほど女の子しか出てこず、そしてパンチラシーンが異常に多い。そんな女の子ばかりが出る映画で、血しぶき爆発なんでもあり……なのだが……。
この作品が、昨今のフィクションへのアンチテーゼなのは理解できる。できるのだが、正直面白いとは思えない。予告に関しても「女子高生の数を減らします」とかいいつつ、平然と本編はまったく別のものなのは、ちょっとどうかと思う。
序盤のスプラッターシーンがわりと好みだっただけに、それ以降がまったく合わずダメだった。